耳鳴・突発性難聴

突発性難聴の鍼灸治療についてのページです。 説明テキスト 説明テキスト

耳鳴りとは

耳鳴とは「外界から正常の音刺激がないのに耳の中あるいは頭蓋の中に音が感じられること」と定義されています。

一度でも耳鳴を経験したことがある成人は40% 近くに達し、5分以上続く耳鳴経験者は15%、睡眠障害や高度の苦痛を伴う耳鳴経験者は 8% に、さらに正常な生活を営む上で深刻な影響を与える重篤な耳鳴は 0.5% という英国の報告があります。

原因・病態は多様。2013年の国民健康調査では、耳鳴り症状を有する国民は381万人、このうち26万7千人が治療を受け、3万9千人が鍼灸施術所で治療を受けているとされています。

症状

  • 他の事に集中していると耳鳴りが気にならない(脳が意識的に音を選択している)
  • イライラ・不安・ストレスが耳鳴りを大きくする(大脳辺縁系の働き)
  • 人により耳鳴りの気になる方がある(個人差があるのは大脳辺縁系が心身の相関に深く関わるため)

耳鳴に対する心理的影響、 精神性疾患との関連

耳鳴は心理的影響を強く受ける身体症状で、 耳鳴に対する心理療法は音の大きさにはわずかな効果しかないが、 耳鳴を気にする程度には高度の効果があることが証明されています。

耳鳴は大脳辺縁系などに作用し、不安や不快などの情動反応や、 自律神経系の様々な反応を引き起こすと共に、不安などの情動(怒り、悲しみ、恐れ、不安などの急なは耳鳴を意識する役割を果たすという仮説から耳鳴に慣れさせる治療 (TRT) も行われている。

また、 耳鳴症例の1/3程度にうつ状態が認められ、耳鳴の大きさに関係なくつらさを訴え、うつ病患者の耳鳴はうつの改善と共に改善すると報告されている。

鍼灸による変化

  • 耳鳴りの信号を音の判断機構がNeutralと判断するようにする
  • 大脳辺縁系の働きを調節し、不安・イライラ・緊張などの情動反応を和らげる
  • 自律神経系の反応をコントロールする