自然治癒に働きかける治療

神田橋先生の本が面白い。

 

以前参加した天外伺朗氏のセミナーで神田橋先生のことは知りました。
天外伺朗を知っていますか?

 

元ソニーの技術者でCDディスクを作った人です。
天外氏がいなければ、CDで音楽聞くこともできなかったんですね。

 

少し前の発明なら、AIBOという犬型ロボットです。

 

 

ちなみに、天外という名前はペンネームになります。

 

その天外氏のセミナーで話が出てきたのが、精神科医の神田橋先生。
年齢は70代になります。

 

天外伺朗氏は神田橋先生の精神科の病院に見学に行ったそうです。
その診療見学の間、ずっと涙がでてきたそうです。

 

セミナーの後、個人的に質問したら、
「あなたも気功をすれば分かる」と言われました。

 

おそらく「場」の共鳴現象なんだと思います。
(「場」については詳しく書くと長くなるので今回は書きません)

 

天外氏のセミナーで聞いた神田橋先生に興味を持ち、
何冊か本を読み、最近面白かったのがこの本。

 

 

神田橋條治 精神科講義/創元社
講演会を文章にしているので、非常に分かりやすくて面白い。
その神田橋先生の本「神田橋條治 精神科講義」 治療論からの抜粋。
「 中井先生(精神科医では超有名 PDSDは先生がひろめた)の言葉で言えば
種を植えて芽が出たので、「早く大きくならんかな」と思って毎日引っ張っていったら
枯れた、とかいうようなことです。 せっかくうまく自然治癒が働き始めたのに、
「早く、早く」とせきたてられて、駄目になってしまう 」



「 それはひょっとしたら、他の身体的治療でもよくあることかもしれません。
はやく回復するようにステロイドの量をわあっと増やして、おかしくなったりすることも
あるかもしれない 」
「 自然治癒力を当てにするのではなくて、自然治癒力に働きかける治療とういものが
あるだろうと思います。 これがいちばん高級なの 」

症状がよくなってくると、ついつい「もっとよくなるでは?」と思って、
ステロイドを増やしたいという方はおられます。

中には膝に2年間、ステロイド注射をした結果、効かなくなってしまい、
ドクターストップがかかり痛みを抑える方法がなくなったので、
鍼治療に来たという方もおられました。

よくなるには経過が必要です。 つまり時間です。
あせる気持ちはわかりますが、よくなってきた時こそ、
慎重に治療をすすめたほうがいいですよ。

「自然治癒力を当てにするのではなく、自然治癒力に働きかける治療」

もいい言葉です。

自然治癒力ばかり、いいようなことを書いた本も売れていますが、
当てにしてはいけません。

症状が強い人は、まずは薬で症状を落ちつかしながら、
自然治癒能力を上げることをしなければなりません。

自然治癒力ばかりを頼ってはいけません。

「 薬という足したり、引いたりするような治療も、誘惑 という枠組みを設定して
使えば、自分で自分の病気について考えてみる、内側を見てみる、感じてみる、

薬というのはどんなに効くということを知るというような、本人のなかの今まで発揮
されなかったさまざまな力を賦活(活力を与えること)できる。

お医者さんに「きちんと薬をのみなさい」と言われて、だんだん家畜化
されていた脳を、心をかな、誘惑して、そして自然治癒能力というものを
再賦活することになる 」

ここで言う 「誘惑 」というのは自然治癒能力を発動するように、
誘い出すという意味です。

予防注射などもそうです。 有害な刺激を与えて反発する力を誘い出します。
断食療法もこれにあたります。

生体の刺激になるような異常事態を作ることによって
自然治癒力の発動を誘惑するのです。

ちょっと薬をやめてみるでしょ。 そしたらあくる日、
「眠りが悪かった 薬というのは効いているんだなあ」とか言ったりする
これが誘惑なんだな



自分で薬や自然治癒力の意味、効果を体で感じて治療することが
最大の神田橋先生がいう、「高級」な治療になるんでしょうね。
薬だけ自然治癒力だけに頼っていてはよくなりません。
2つを感じて、治療をする必要があるではないでしょうか?

 

 

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